こんにちは!結婚相談所ステラ松本支店、結婚コンシェルジュのHです。
結婚に尻込みする理由の一つとして必ずついて回るのが「経済的な事情」
特に世の男性たちはこれを大変気にされており、独身男性向けアンケートではどのアンケートでも結婚しない理由のトップ3に位置しています。
女性の皆さんにとっても気になるところのようで、希望するお相手年収は常に高止まりしているのが実情です。
メディアで様々な情報が飛び交う中で、実際のところはどうなのかが見えなくなることも。
そこで、「結婚にまつわるお金のリアル」をまとめてみました。
時代の変遷とともに大きく変わっている「結婚にまつわるお金のリアル」、国の統計も併せてご紹介します。
「結婚できる人」はいくら稼いでいるのか?
結論から言うと、結婚相談所の婚活サービスを利用している方はたいてい大丈夫です。
その根拠を挙げましょう。以下のグラフは二人以上の世帯の世帯年収分布です。
(データ出所:総務省統計局 家計調査報告(家計収支編)―平成29年(2017年)平均速報結果―)
分布をみるとわかる通り、最も多い層は世帯年収300万円から400万円となります。
つまり、約33%(1/3)が年間収入400万円以下ということになりますね。
そして700万円以上がやはり1/3います。
さて、同調査によると世帯当たりの平均世帯年収は、1か月あたり533,820円、つまり年間約640万円。
厚生労働省調査でも約540万円となっています。
メディアでよく取り上げられるのはこの数字で、婚活でも希望年収を女性にお伺いするとこの近辺の数字が上がることが多いです。
これが一つの基準になっているようですが、分布をみると分かる通り、実態は平均よりはるかに低いのです。
といっても、あまりにも低いとそれは確かに生活の面で不安ですよね。
無料含め安価にサービス提供を受けられる婚活アプリがあるのに婚活サービスが多くのお客様にご利用いただけるのはこれも理由の一つです。
こうした婚活サービスを利用するにはそれなりの費用がかかりますから、それ自体ある程度の余裕を持っているということになるのです。
平均値と中央値の違い
統計には平均値と中央値があります。
ところが、このように平均というのは往々にして実態を正確に反映していません。
例えば年収ゼロの無職の男性が9人、年収1億円の男性が1人いたとします。
平均は1,000万円ですね。婚活を考えると、平均年収1000万円の10人のグループは魅力的です。
でも、この平均値を元に考えると間違ってしまいます。
なぜなら1,000万円以上の人は1億円の1人しかいません。
残りの9人はゼロなのです。ここに1対1になるよう、10人の女性がいたとしましょう。
平均年収1000万円の10人の男性グループと10人の女性なのに、結ばれるのはたった1人。9人の女性はあぶれてしまいます。
平均値をもとにすると、このように乖離した実態ゆえに「出会いのミスマッチ」を起こしてしまうのです。
さて、総務省の民間給与実態によると、個人ベースの平均年収は約420万円です。
しかし、中央値は約360万円とこちらも低くなります。
ベンチャー大手の経営者など巨額の報酬を得る人々がいる以上、平均値は実態以上に引き上げられてしまいます。
こうした数字に引きずられて結婚のチャンスを逃してしまうとしたら、それはとてももったいないことです。
上位1/3、500万円以上の未婚者との出会い
年収分布も考えてみましょう。
総務省の民間給与実態によると、年収500万円以上の割合は約30%です。
つまり500万円以上の未婚者を見つければ、そのお相手は年収で上位1/3ということになります。
でも、これはあまり期待しない方がよさそうです。
なぜなら、ここで平成25年度版国土交通白書を見てみましょう。
年収600万円までは既婚率がどんどん上がります。
そういう意味では、確かに年収が高い方が結婚しやすいのかもしれません。
でもそれ以上に年収が高くなると、結婚による経済的なメリットは薄れるので、その必要も薄くなるということになります。
そして既婚率が下がります。
この層は未婚ではなく文字通り自ら選択して非婚を選ぶ人たちで、男性であれば特に趣味や仕事など自分の時間を大事にする人が多くいます。
リッチな未婚男性を見つけることができても、その人は選択した結果として非婚を選んでいるということだと当然結婚はできません。
絶対に必要な金額はいくら?貧困は良くない
貧困線とは、等価可処分所得(世帯の可処分所得(収入から税金・社会保険料等を除いたいわゆる手取り収入)を世帯人員の平方根で割って調整した所得)の中央値の半分の額をいいます。
世帯人員を平方根で割るのは、世帯が2人になっても生活費は2倍にはならないからです。
2017年発表の国民生活基礎調査では、日本の2015年の等価可処分所得の中央値245万円の半分、つまり122万円が貧困線となり、それ未満の世帯が相対的貧困率の対象となります。
さすがにその収入では生活が困難となりますし、いわゆる婚活サービスを利用することも難しくなりそうです。
やはり中央値の水準は頑張って達成しておく必要があります。
結婚による経済的なメリット。結婚は本当に高コストなのか?
先の調査結果には興味深い文言があります。
「経済的に既に自立していることから、結婚による追加的な経済的メリットを感じにくい」。
結婚は一般に高コストでお金がかかると思われています。
しかしこの文言を見ると、そして実際に高所得な人が非婚でいるのを見ると、結婚という制度は経済的なメリットをもたらす前提のようにも見えます。
例えば女性が高所得な男性と結婚し、専業主婦になるというならそれは確かに女性に経済的メリットがあるかもしれません。
しかし、先の文言が指しているのは男女問わずです。これは男性にも経済的メリットがあるということを指しています。
総務省統計局労働力調査(基本集計)の2016年平均から見ると、夫婦ともに労働力人口となっている場合(高齢でともに非労働人口・無職となっている場合を除いたもの)共働き世帯は61%、夫だけが働いている世帯は33%となります。
(データ出所:内閣府男女共同参画局 http://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/h28/gaiyou/html/honpen/b1_s03.html)
生活にかかわる費用は、二人になっても1.4倍程度にしか膨らみません。よって、純粋に経済的なメリットが増すことになります。
すでに共働きでの2馬力が当たり前の今、経済的な不安があればむしろ結婚したほうが共に経済的なメリットが存在することになります。
また結婚していれば会社からの手当てが増えることも多くあります。さらに配偶者控除や配偶者特別控除といった税制上のメリットの他、社会保険上の3号被保険者制度もあります。
年収基準は本当に意味があるのか
年収といっても、その収入を得る手段は人さまざまです。
例えば年収300万でも、勤労対価としての300万円の人と、無職で不動産所得で300万円を得ている人とでは異なります。
またごく一般的な2馬力世帯になればむしろ経済的には余裕が生まれます。
結婚は一方的な依存ではなく、相互の関係で生まれるものです。
各種婚活サービスを利用している場合、確かに基準として年収を意識することはあるでしょう。
しかし、そうしたサービスを使わずに結婚してきた多くの人は、「年収」というスペックでできるだけ高い人を選んだわけではありません。
知り合い、時間を過ごし、親密になるにつれて互いをより必要に感じたからこそ結婚したのです。
その中で生活に必要な収入はもちろん担保しなければなりませんが、それができていれば多寡を気にする必要もありません。
婚活サービスを利用する場合、そうした結婚プロセスとはやや異なる道筋をたどるためついつい見落としがちですが、いわゆるスペックにこだわり過ぎることなく「人と人が共に過ごし生きていく」ことの幸せを噛みしめること
いかがでしたでしょうか?
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